シリコンバッグ抜去のモニターさまです。
今回のモニターさまは13年前に他院にてシリコンバッグを挿入されています。カウンセリングでのお話では80~120cc位の小さいバッグを大胸筋下に入れたとのことでした。現状痛みはなく、今まで大きなトラブルもなかったそうですが、抜去をご検討されご相談にこられました。
シリコン挿入時は術後痛みが強く、また同じような痛みを伴うのではないかと抜去をためらっていたとのことです。
抜去の際は挿入のときとは違い、シリコンバッグを留置するためのスペースを作るための剥離操作がないため、術後の痛みは比較的少ないです。乳房下縁の場合には腋窩法と比べ、切開創からバッグまでの距離が近く侵襲範囲も少ないため、術後のダウンタイムも少ないです。デメリットとしては乳房下縁に傷ができます。
術前
術前の状態です。若干の左右差があります。硬さはありませんでしたが、左胸の内側で少しシリコンバッグが触れます。
抜去したシリコンバッグ
抜去したシリコンバッグです。術前のお話では100㏄前後の大きさとお聞きしていたのですが、入っていたのは200㏄のシリコンバッグでした。挿入して13年経過していますが、抜去したシリコンバッグは破損もなく、とてもきれいなものでした。
術後1週間
術後1週間、抜糸後の状態です。腫れや内出血は目立ちませんでした。抜去後はシリコンバッグが入っていたスペースに浸出液などが溜まらないように、最低1週間はバストバンドでの圧迫が必要となります。
術前とても心配していた術後の痛みですが、手術当日麻酔が切れてきた後、痛みがでてきたそうですが痛み止めで我慢できる程度で、その後も強い痛みがでることもなく、1週間お過ごしいただけたようです。
術後1ヶ月目の傷跡
術後1ヶ月目の状態です。まだ傷に赤みと硬さがあります。3ヶ月ほど経つと傷の赤みも落ち着いていき、きれいに治ると白い線状の傷となるため、目立たなくなります。
バストのたるみがある方の場合には傷跡は乳房下縁にできるので立った時は傷跡が見えないのですが、今回のモニターさまのようにバストのたるみがない方の場合にには傷がダイレクトに見えてしまいます。乳房下縁に傷を残したくない方の場合には腋窩よりシリコンバッグを抜去することもできます。
今回行なった手術名
シリコンバッグ抜去
通常価格 220,000円
モニター価格 110,000円
シリコンバッグ抜去のリスクと合併症
腫れ、内出血、痛み、浸出液の貯留、傷跡、感染など