「アートメイクの後はいつから洗顔してもいいの?」
「アートメイク後は濡らしてはいけないって本当?」
アートメイクはクリニックで施術を受ける特殊なメイクであり、術後のケアが気になる方も少なくありません。特に洗顔やメイクは、事前に確認しておきたいポイントです。
そこで今回は、アートメイクの洗顔のタイミングやメイクを長持ちさせるポイントなど、術後のケアについて解説します。
メイクがなじむベストなタイミングも含め、計画的にアートメイクをしたい方はぜひ参考にしてください。
アートメイクの洗顔・化粧は術後1週間後から
アートメイクの洗顔は、施術の1週間後から可能です。
施術当日は濡らすこともNG。基本的にダウンタイムと呼ばれる期間(1週間〜2週間程度)は、濡らしたり刺激を与えたりする行為は避けてください。
洗顔や入浴時は、患部を保護したりシートタイプのクレンジングで代用したりするなど工夫をするとよいでしょう。
またダウンタイムの期間中は、通常のメイクもおすすめしません。メイクを控えたほうがいい期間は患部によって異なります。
- 眉:施術後1週間以降
- リップ:施術後2週間以降
- アイライン:施術後1週間以降
このようにどの部位も最低1週間はメイクができないため、予定に合わせて施術日を決める必要があります。
ダウンタイムの期間は肌質やケアの仕方によって左右するので、長めの期間を想定しておくと安心です。
アートメイク後すぐに洗顔をしてはいけない理由
アートメイク後すぐに洗顔をしてはいけない理由は、以下の通りです。
- 色素が落ちてしまう
- 炎症など肌トラブルの原因になる
- 感染症のリスクがある
それぞれ詳しく解説します。
色素が落ちてしまう
術後すぐに洗顔をしてしまうと、注入した色素が流れアートメイクが落ちやすくなります。
アートメイクは対象部位に小さな傷をつけて色素を注入しているため、患部が修復するまでは小さな穴が開いている状態です。傷がかさぶたになり穴がふさがるまでの期間は、約1週間。その間はなるべく濡らしたり洗顔したりしないようにしましょう。
また傷口がふさがる前に洗顔すると、色素が滲みアートメイクが崩れる可能性もあります。アートメイクはすぐに落とせないため、簡単に修正ができません。
理想のアートメイクを保つためにも、洗顔のタイミングには注意しましょう。
炎症など肌トラブルの原因になる
患部による肌の傷に細菌が入ると、皮膚が炎症を起こし肌トラブルの原因になります。
患部は小さな傷があり細菌が侵入しやすい環境です。手で触れたりこすったりして患部に細菌が触れると、炎症が起こるほか変色や変形してしまう危険性も。
洗顔はもちろん、日常でもむやみに触らないように注意することが大切です。
感染症のリスクがある
術後すぐの洗顔は傷口から細菌が入りやすく、皮膚の感染症の原因になることがあります。
考えられる主な皮膚の感染症は、以下のとおりです。
- 化膿
- よう
- 毛包炎
- 膿痂疹(のうかしん)
思わぬ肌トラブルにより別途診察料が発生したり、通院のために時間を消耗したりと想定外の悩みにつながりかねません。
患部の洗顔はもちろんのこと日常的に触れないようにするなど、細菌が入らない意識をすることが大切です。
アートメイク後すぐに洗顔してしまったら
アートメイク後すぐに洗顔をしてしまったら、水で優しく洗い流し、ティッシュで押さえるように水分を取り除きましょう。
強くこすったりピーリング効果のある洗顔料を使ったりしなければ、一度の洗顔でアートメイクが消えてしまう可能性は小さいです。もし洗ってしまっても焦らず、優しく丁寧に患部をケアしてください。
万が一洗顔後に痛みや炎症など気になる症状があれば、自己判断せずにすぐに施術したクリニックへ相談しましょう。アートメイクの確認はもちろん、患部の診療やケアができるため悪化を防げます。
アートメイクの種類と仕組みを簡単解説
アートメイクは、表皮に針で小さな傷をつけインクを流し色づける施術です。皮膚に色素を注入しているため、洗顔やクレンジングで洗っても落ちないのが特徴。メイクの時短になったり、スッピンでも自信がもてたりなどのメリットがあります。
アートメイクの対象部位は複数ありますが、中でも眉やリップ、アイラインが人気です。表皮の下にある真皮に色素を流し入れ半永久的に消えない「タトゥー」とは異なり、アートメイクは数カ月〜数年で消えます。
アートメイクが持続する平均的な期間は以下のとおりで、部位により異なります。
- 眉:半年~1年
- アイライン:1年~2年
- リップ:2年~3年
またアートメイクは、あえて傷をつける施術であることや麻酔を使用する可能性があることから「医療行為」にあたります。施術は医師のほか、医療免許を持つ人の指示のもとであれば看護師でも可能です。
アートメイクは知識や技術が必要な施術です。医師免許取得者の有無を確認するのはもちろんのこと、経験が豊富で技術に定評のあるクリニックを選ぶようにしましょう。
アートメイクのアフターケアで重要な4つのポイント
アートメイクのアフターケアで重要なポイントは、以下の通りです。
- 刺激を与えない
- 日焼けをしない
- スキンケアを避ける
- 血行が良くなる行為を控える
アートメイクによるトラブルを避けるためにも、アフターケアについて理解しておきましょう。
刺激を与えない
術後の肌はダメージを受けた状態でいつも以上に敏感なため、刺激を与えないように注意しましょう。
ダウンタイム中の刺激は肌トラブルにつながり、アートメイクの持ちが悪くなったり色素が滲む可能性があります。
手で触れるような直接的な刺激はもちろんのこと、アートメイク成分による化学的な刺激も注意が必要です。またリップの場合は、熱いものや辛い食べ物もおすすめしません。高い温度や辛みによる外部からの刺激が、患部にダメージを与えてしまう可能性があります。
日焼けをしない
術後1ヵ月程度は、紫外線を避け日焼けをしないようにしましょう。
アートメイクは日焼けによって変色する可能性があります。術後しばらくは海水浴などの屋外レジャーを控え、なるべく紫外線を避けて過ごすことが大切です。
術後の日焼けが気になる方は、日照時間が短く紫外線が弱い秋〜冬の時期の施術がおすすめ。レジャーや屋外イベントも多くないので、日焼けによる変色を避けられるでしょう。
スキンケアを避ける
術後1週間は、化粧水や乳液、美容液など患部のスキンケアを避けましょう。
患部が濡れることで肌トラブルを起こす危険性があるほか、ターンオーバーを促し色落ちを早めてしまう可能性があります。患部以外のスキンケアをする際は、患部に触れないよう注意しましょう。
患部のケアは、保湿や保護、炎症の抑制など術後に適したものを使用します。多くの場合はクリニックで処方されるので、医師の指示に従ってケアをおこなってくださいね。
血流がよくなる行動を控える
術後は血行を促進する以下の行動は、なるべく控えましょう。
- 激しい運動やストレッチ
- マッサージ
- 長湯
- サウナ
- 飲酒
血流が良くなると患部が内出血したり腫れたりする可能性があります。また血行促進によって代謝が良くなり、色素の定着が悪くなることも。
施術から1週間程度は、ストレッチなどの軽い運動も控えるとよいでしょう。また激しい運動は、1ヵ月程度控えておくのがおすすめです。
アートメイクを長持ちさせるコツ
アートメイクを長持ちさせる方法は、以下のとおりです。
- 患部を清潔に保つ
- ピーリングや洗浄力が強い洗顔料の使用を控える
- 保湿をして肌荒れを防ぐ
- 2回施術する
- 技術が高く実績が豊富なクリニックを選ぶ
アートメイクを長く楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。
※アートメイク長持ちさせる方法について詳しくはこちらの記事もご参照ください
アートメイク1回目は何ですぐ消える?看護師が教える「長持ちさせる方法」とは
患部を清潔に保つ
アートメイクの持ちを良くさせるためには、患部を清潔に保つことが大切です。
特に施術当日やダウンタイム期間中は傷口が完全に修復しておらず、色素が落ちやすいうえ細菌が入りやすい環境です。状況によっては肌荒れやメイク崩れにつながるため、患部の扱いに注意しましょう。
また、水洗いや洗顔を控えるべき期間はクリニックによって異なることがあります。医師の説明に従い、処方された薬を使って患部を清潔に保ちましょう。
ピーリングや洗浄力が強い洗顔料の使用を控える
ダウンタイム終了後に洗顔をする際は、洗浄力が高いものやピーリング効果のある洗顔料の使用は避けましょう。
洗浄力の高い洗顔料は、定着していない色素を落としてしまったり必要な油分を落とし乾燥につながったりする可能性があります。アートメイクが薄くなるほか、乾燥による肌トラブルで過剰にターンオーバーを促してしまうこともあるため、注意が必要です。
またピーリング効果のある洗顔料も控えてください。
ピーリングは古い角質をやわらかくして取り除くケアで、肌のターンオーバーを促す作用があります。シミやくすみなどの改善効果に期待できますが、アートメイク部位には向きません。色素が定着した肌の表面を削ってしまうので、色落ちを早めてしまう可能性があります。
アートメイクをしている間は、ピーリング効果のない肌に優しい洗顔料を使うのがおすすめです。
保湿をして肌荒れを防ぐ
肌荒れは必要以上にターンオーバーを促してしまうため、しっかりと保湿をして肌トラブルを避けることが大切です。
ターンオーバーは健康的な肌を保つために必要不可欠ですが、アートメイクが落ちやすい作用でもあります。ターンオーバーのサイクルが早まると、色素が定着した皮膚が上へ押し上げられ肌表面に出てきます。表面に出た皮膚は古い角質となり剥がれ落ちるのですが、その際に一緒にアートメイクも落ちてしまうのです。
肌荒れのほか、ひっかき傷やニキビを潰してできた傷なども同じです。
アートメイクを長持ちさせるためには、しっかりと保湿をしてターンオーバーの正常なサイクルを保つことも重要です。
2回施術する
アートメイクを長持ちさせたい場合は、2回の施術がおすすめです。
アートメイクは皮膚に色素を注入するため、身体が異物と判断し排出を促します。とくに初回の施術では異物反応が強く、色素の排出が促されやすい傾向にあるため色落ちを早く感じることがあるでしょう。
一方2回目以降の施術は、一度経験したこともあり異物反応は弱め。排出作用も初回ほど強くないので、色素が定着しやすくアートメイクが長持ちします。
また2回目の施術は、初回時から1ヵ月〜2ヵ月後がおすすめです。色が定着しやすいほか皮膚が回復したタイミングで色ムラの修正や形の調整などを行うため、より整ったアートメイクに仕上がります。
技術が高く実績が豊富なクリニックを選ぶ
アートメイクは施術者により持ちが大きく異なるため、技術の高さや実績などを確認したうえでクリニックを選びましょう。
経験が豊富で実績のあるクリニックは、技術はもちろんのこと肌質や厚さなど一人ひとりに合った施術ができます。
また症例写真が多いのもポイント!施術経験が豊富で安心感が増すほか、理想のアートメイクをイメージしやすく納得できる仕上がりに近づけます。
通常のメイクとは異なりすぐに落とせないため、技術の高さや症例の多さを参考にクリニックを選ぶと失敗を避けられるでしょう。
※アートメイクのダウンタイムについてくわしくは以下のページもご覧ください
看護師に聞く!アートメイクのダウンタイムの経過・過ごし方|ダウンタイム中に避けたいこととは?
アートメイク後1週間は洗顔を控えて!正しいケアでメイク長持ち
アートメイクの洗顔は、ダウンタイムと呼ばれる施術後1週間はやめておきましょう。
患部の傷が完治していないため、色素が落ちやすいうえ細菌が入りやすい環境により肌トラブルにつながる可能性があります。のちのアートメイクの持ちや形状維持に影響するので、医師の指示に従って正しいケアをしましょう。
アートメイクは皮膚を傷つけ、色素を注入する施術です。皮膚の回復が最優先であるため、なるべく患部に刺激を与えないよう注意して過ごしてください。
もし施術後すぐに洗顔をしてしまい炎症や痛みが発症するときは、すぐに施術したクリニックに相談することが大切です。自己判断でケアを行うと、症状が悪化したりアートメイクが崩れたりする可能性があります。
気になることがあればすぐにクリニックに相談し、適切なケアとアートメイクの状態を確認してもらってくださいね。
【この記事の監修者情報】 OWLBROW代表 ・看護師歴24年 略歴 2018年~現在まで延べ約10,000人の患者さまの施術に関わる 資格 コメント |