アートメイクでよくある失敗例には、つぎのようなものがあります。
- 仕上がりが想像と違う
- 色が濃い
- 仕上がりが暗い
- 左右が非対称
失敗しないための予備知識を知れば想像と違った仕上がりを回避できるので、アートメイクの失敗例・修正方法・予防策を把握しましょう。
アートメイクのよくある失敗例
眉・リップ・アイラインアートメイクでは、「想像した仕上がりと違う」「色ムラが起きた」などの失敗が見られます。ここでは、アートメイクでよく起こる失敗例をご紹介します。
希望したデザインにならなかった
デザイン・色などが想像と実際の仕上がりで違った、という場合があります。デザインの失敗の多くは、患者さまと施術者との間に温度差があり、コミュニケーションがとれていないことです。これはカウンセリングの際、ご自身のなりたいデザインを施術者が十分に理解できていないためです。
色については、濃くなったことで想像と違った仕上がりになったと感じるかもしれませんが、施術直後2〜3日は色が濃くなるのが一般的です。施術から1週間ほどで皮膚が再生し色がなじみ、自然な仕上がりになるのが一般的です。施術後、色が濃いから失敗した、とすぐに判断するのではなく、アートメイクを受けたクリニックへ連絡して確認しましょう。何かあれば、必ずクリニックへ連絡する、施術者とコンタクトを取ることをおすすめしています。
眉毛アートメイクの左右が非対称で不自然
真顔と笑顔では使われる筋肉が異なるので、眉の見え方も変わり左右非対称に見えてしまいます。骨格・筋肉の動き方・顔パーツ配置が左右対称な人はいないと言っても過言ではありません。比率を計測してデザインを作って貰いましょう。
※眉の高さの違いについては、以下のコラムをご参照ください
眉の高さが違うのを治すには?眉毛がない人の書き方は?【看護師監修】眉のお悩み解決法
眉毛アートメイクがベタ塗りみたいな仕上がりに
海苔が張りついたようなベタっとした眉は、数年前まで主流であった2D技法・手彫り技法3D・4Dの未熟な技術によって生じる場合が多いです。昔のアートメイク2Dは機械を使って塗りつぶしたように色をつけ、立体感のない濃いめの眉になります。
現在では、ヘアーストローク技法が最先端です。ベタ塗りに仕上がることはほとんどなく、立体感のある自然な眉を作ります。
3Dは眉毛を1本1本手彫りで足していく技法。自眉のように仕上げて、すっぴんでもナチュラルな眉に仕上げます。4Dは、2Dと3Dが合わさった技法です。グラデーションをつけて立体感を出しますので、アイブロウをしたような仕上がりになります。
※当院での眉アートメイクの技法については、こちらで詳しく説明しています。
医療アートメイク
色が濃くなる・経年劣化で一部分が色落ち、色が薄くなった
医療アートメイクは一生残るものではなく、時間がたてば薄くなります。眉の場合は技法によりますが、半年〜2年ほどです。
リップやアイラインは2〜3年ほど色持ちします。眉に比べてリップ・アイラインは皮膚が薄く、持続期間は眉より長めです。ターンオーバーや紫外線のダメージから、平均する持続期間よりも早く色落ちになるケースもあります。
アートメイクに失敗したときの修正方法は?
前述で紹介した失敗例は、修正できる場合があります。こちらでは、アートメイクに失敗した際の修正方法を解説します。
※当院で実施するアートメイク修正については、以下のページをご覧ください
浦和第一美容クリニック|眉アートメイク修正モニター
非対称の眉になったときは、顔のバランス比率を測り直す
顔は左右非対称であるため、100%対称にすることはできません。そのため、顔のバランス・比率を測り直し、眉のバランスを整えます。
色素を足しながら細い眉から太い眉に調整することは可能ですが、太い眉から細い眉にはできません。アートメイクを入れた直後や色が濃く残っている場合は、色が薄くなるのを待ってから修正に入ります。
骨格や筋肉の可動などによる左右差が強い方は、左右対称に近づけるのは難しいので、顔のバランスを確認しながら眉を整えます。
※眉毛アートメイクのデザインを見つけるコツは、以下のコラムをご参照ください
眉毛アートメイクデザインの基礎知識-講師から学ぶ、自分に似合う形を見つけるコツ
眉アートメイクのべた塗りは、毛並みを描く・パウダーで補色する
パウダーで補色をして色を変えたり、毛並みを描いたりして立体感を出します。
昨今のアートメイクは、自然な仕上がりになる技法もあります。なかでもヘアストロークは毛並みに強弱をつけて、1本1本に動きを出すことが可能です。
※ヘアストロークについては、以下のコラムをご覧ください
医療アートメイク最新技法|ヘアストロークなら限りなく本物に近い眉を再現できる【看護師監修】
色落ち・変色はグラデーションを足す
なりたい眉によって修正方法は異なりますが、補色してグラデーションを作ります。経年劣化したアートメイクの色はしっかり抜けていることが多いため、修正・形の変更をおこないやすいのです。
眉アートメイクで以前の色が残っている場合、毛並みを足すだけの施術では自然な仕上がりにならない場合もあります。毛並み+色味でナチュラルなデザインを作るなど、修正方法はさまざまです。残存色素の状態やご希望するデザインなどで施術は異なるため、修正をご希望される方もカウンセリングはしっかりおこないましょう。
アートメイクの皮膚トラブルによる失敗例・対策
アートメイクの失敗はデザインだけではありません。施術後、皮膚トラブルが起きる場合もあります。
炎症や感染などの合併症
経過観察の期間、施術した部位がじゅくじゅくしてきたり痛みが生じてきたりした際は、施術を受けたクリニックにご連絡ください。
医療クリニックは、トラブルが起きた場合の薬を所持しているため対応が可能です。他院で受診した場合、施術の流れや炎症の経過がわからないため、適切な対応が難しくなることもあります。そのため、施術を受けたクリニックに相談しましょう。
ただし、クリニックでも症状によっては手が出せない場合もあります。たとえば目元の炎症が強い場合、クリニックでは目に特化した薬を多く所持していないので、眼科での受診をご案内します。このように、症状に適した病院を紹介しますのでご安心ください。
合併症の具体例
施術を受ける部位ごとに、起こる炎症や感染などが異なります。
- 眉
トラブルはほとんどありません。技法によりますが、4Dの場合はかさぶたが少しできることがあります。 - リップ
かさぶたや唇の腫れ、口唇ヘルペスなど - アイライン
かさぶた・腫れ・ドライアイ・角膜炎・角膜損傷・結膜浮腫など
アートメイクの施術でできるリップ・アイラインのかさぶたは、大抵、1週間前後で自然に剥がれ落ちます。また腫れも時間とともに落ち着くでしょう。
1週間を過ぎても腫れ・赤み・痛みといった症状が続く場合は、施術を受けたクリニックにご相談ください。
※アートメイクのリスクにつきましては、こちらで詳しく解説しています
アートメイクのデメリットについて徹底解説!失敗しない施術のコツ
炎症や感染を防ぐための予防策
施術後に処方される抗生物質の薬の用法・用量を守ることが大切です。正しいアフターケアであれば、炎症や感染などのトラブルはほとんど起きません。実際、施術をした1万数件のうち、炎症などのトラブルが起きたのは1件のみです。クリニックから指導されるアフターケアの注意は必ず守りましょう。
アレルギー反応らしきトラブル
アレルギー反応らしきトラブルが起きた際も、施術を受けたクリニックにご相談ください。よく見られる症状は痒み・腫れ・発疹など。
アートメイクで考えられるアレルギーは金属アレルギーです。アートメイクに使用される顔料には極微量の金属が含まれており、重度の金属アレルギーの方は反応することがあります。
また最近では、天然色素を使用してアートメイクを実施するクリニックも多く、植物アレルギーの方が天然色素に反応するケースも増えてきています。
アレルギーが心配なときはパッチテストを受ける
金属アレルギーのある方の場合、施術を受ける前にパッチテストを実施します。そのため、施術後にアレルギー反応が見られることはほとんどありません。
アレルギーのある方・心配な方で以前、別のクリニックで施術を受けて問題なかったとしてもテストを受けましょう。クリニックごとで使用する顔料が異なりますので、アレルギー反応を起こす可能性があります。
パッチテストの検査は、申告制のクリニックが多いです。アレルギーの方はもちろん、アレルギーかどうか不安な方も必ず申告して検査を受けるようにしましょう。
眉・リップ・アイラインアートメイクで後悔しないためのポイント
アートメイクで後悔しないために、カウンセリングで施術者とデザインや形などのすり合わせをしっかりおこないましょう。患者さまと施術者のイメージするデザインに違いがあると、仕上がりも大きく変わり、満足いただけない場合があります。
また信頼できるクリニックを選ぶことも大切です。こちらでは、アートメイクで後悔・失敗しないためのポイントをご紹介します。
※信頼できるクリニックの選び方について、詳しくはこちらをご覧ください
医療アートメイクとは?看護師が教える医療アートメイクのメリット・信頼できるクリニックの選び方を紹介
カウンセリングで希望するデザインや色などの仕上がりを伝える
「希望通りのデザインにならない」ことが起きないために、ご自身のなりたいデザインや色を施術者と共有しましょう。
口頭で伝えるのは難しいので、なりたいデザインに近い症例写真や芸能人の写真などをカウンセリングで提示することをおすすめします。
ただ男性の場合、女性よりも希望する眉デザインのイメージがはっきりしていないことも多いようです。そうした際は、カウンセリングで施術者と一緒に適したデザインを見つけましょう。
※男性の眉毛アートメイクについては、以下のコラムをご覧ください
眉毛アートメイクをするメンズが増加中|男性に人気の眉デザインや料金、リスクについて解説【看護師監修】
カウンセリングでは、顔のバランスと比率を測るクリニックを選ぶことが大切です。骨格や筋肉などは一人ひとり異なりますので、ご自身に似合った眉を見つけてくれるクリニックだと、自然な仕上がりになります。
※当院では、無料カウンセリングを実施しております。アートメイクについて、気になることがありましたらお気軽にお問い合わせください。
浦和第一美容クリニック|無料カウンセリングの予約はこちらから
医療クリニックで施術を受ける
アートメイクは診療科ではなく、トラブルの対応が可能な医療クリニックで施術を受けることが大切です。
最近では医療クリニックではないところで、タトゥーと謳いながら施術をおこなうケースが増えており、その場合、無資格者が施術をする場合がほとんどです。
そのため麻酔を使用せずに施術したり、医薬品ではない軟膏を処方したりするケースも多く見られます。
悪質な施術所では、適切な痛みのケアができないため、痛みが強く出る可能性もあります。「色素を入れるのは浅い部分なので痛みはない」と宣伝することも多いのですが、実際は医療の資格を持たず、麻酔が使えないため、痛みは強い場合がほとんどでしょう。
多くの場合、専属の医師が存在しないので、術後の経過についての責任が取れません。
一方で、医療クリニックでは、医師指示のもとで看護師など有資格者が施術を実施するので、適切なアフターケアの対応が可能です。そのため、「医療アートメイク」「メディカルアートメイク」ときちんと提唱しているクリニックで安全な施術を受けてください。
実績・症例写真のあるクリニックを選ぶ
症例写真からご自身の希望に近いデザインがあるか確認しましょう。同じマシンや施術内容でも、仕上がりはクリニックごとで異なります。ホームページやSNSなどに掲載されている症例写真をチェックして、イメージ通りのデザインと一致しているか事前に把握しておくと安心です。
また、経験が豊富なクリニックを選ぶことも大切です。施術者の技術不足により、満足できるデザインに仕上がらない場合もあります。
とくにアートメイクの色素を入れる場所は、深すぎず浅すぎずのところ。最適な場所は1人ひとり異なりますので、施術経験を積んだ施術者でなければ見つかりにくいのです。アートメイクの経験・知識・技術力が備わったクリニックを選ぶことをおすすめします。
施術後、適したアフターケアを受けられるか
施術を受けて終わりではなく、その後のアフターケアが丁寧におこなわれるかどうかも重要です。施術後の肌はデリケートな状態で、色素も定着していません。十分なアフターケアがされていない場合、アートメイクの色持ちが悪くなることもあります。そのため、適切なアフターケアの説明がおこなわれるクリニックを選びましょう。
※眉毛アートメイク施術後の自眉ケアについては、以下のコラムをご覧ください
眉アートメイクの施術後、自眉はどうなる?自眉が濃くてもアートメイクを受けるコツ・施術後の自眉の手入れを紹介
施術後、ターンオーバー周期を早めない
ターンオーバーは古い皮膚が新しい肌に生まれ変わることです。古い皮膚が落ちるとき、アートメイクの色素も一緒に剥がれ落ちてしまいます。
施術後直後〜1か月程度は、色素を定着させるための大切な期間です。ターンオーバー周期を早めるピーリングや基礎代謝を高める運動などをお控えください。
※ターンオーバー周期については、以下のコラムをご覧ください
アートメイク1回目は何ですぐ消える?看護師が教える「長持ちさせる方法」とは
アートメイクのメリット・デメリットを理解する
アートメイクにはメリット・デメリットがあります。それぞれを理解した上で、アートメイクの施術を検討することも大切です。
まずはアートメイクのメリットについて見ていきましょう。
- メイクを時短できる
- 素顔に自信を持てる
- 水や汗で濡れても落ちない
- 自分に似合ったデザインに仕上がる
一度、色素が定着すると2〜3年ほど、きれいな状態でお過ごしいただけます。毎日、メイクをする必要もなく、すっぴんのときも顔色を明るく見せます。
次にアートメイクのデメリットを見ていきましょう。
- 施術直後のデザイン修正ができない
- 施術部位によっては痛みを感じる
- 想像したデザインに仕上がらないことがある
眉は施術中の痛みを感じにくいですが、リップ・アイラインは皮膚が薄いため痛みを感じる場合があります。アートメイクでは、痛みを和らげるために麻酔を使用します。痛みへの不安がある方はカウンセリングの際に施術者へ相談しましょう。
他院で失敗。別のクリニックで修正はしてもらえる?
他院で失敗したアートメイクは、別クリニックでの修正も可能ですが、費用についてはクリニックによって設定が異なります。ただし技術的な難易度が高くクオリティも求められるため、費用は高い傾向にあるでしょう。
失敗したらどこに相談すればいい?
まずは施術を受けたクリニックにご相談ください。しかし、施術を受けたクリニックに相談したくないのであれば、他院でのカウンセリングも可能です。
失敗の施術については、色を薄いから濃くする、細い形から太い形にすることは可能です。しかし、濃い色から薄くしたり太い形から細くしたりすることはできません。
失敗のリスクを減らすために、最初から過剰に色素を入れ過ぎないようにするといいでしょう。少なめに色素を入れれば、あとから修正がしやすくなります。
眉・リップ・アイラインアートメイクに失敗したとき、除去できる?
アートメイク施術直後、デザインが気に入らないからと除去するのは難しいです。
レーザーで除去する方法はありますが、皮膚へのダメージが大きく、強い炎症や皮膚が剥けた状態がしばらく続きます。また、レーザーは黒いものに反応する性質があるので、自毛がなくなる可能性もあります。
肌の回復にも時間がかかりますので、そうした状況にならないためにもカウンセリングに時間をかけましょう。施術者と一緒に納得できるデザイン・色・位置を見つけて、失敗を回避することが大切です。
モニター参加で、安心してアートメイクを受ける
アートメイクを受けられるクリニックの多くでは、モニターを募集しています。通常料金よりも安い費用でアートメイクを受けられますので、金銭面で躊躇している方・アートメイクはハードルが高いと感じる方も受けやすいのではないでしょうか。
ただ、施術前や術後の経過の様子を写真でご提供いただける方、サイト・SNSに掲載可能な方など、モニター利用には条件があるクリニックも多くあります。モニターの詳細につきましては、クリニックにお問い合わせください。
当院でも、アートメイクのモニターを毎月5名さま限定で募集しております。眉・リップ・アイラインのモニターを受けられますので、ご興味のある方はこちらをご覧ください。
浦和第一美容クリニック|アートメイクモニター募集
アートメイクで失敗・後悔しないために、クリニック選びは慎重に!
アートメイクで失敗しないために、カウンセリングに時間をかけ、十分なアフターケアがおこなわれるクリニックを選ぶことが大切です。
医療でない施術所は、万が一トラブルが起きても責任が取れません。医療クリニック・メディカルクリニックと名乗れるところは、アフターケアの環境が十分に整っていますので、トラブルが起きても責任を持って対応します。
デザイン・色・左右非対称だけでなく、施術後の失敗を防ぐために、しっかりとしたカウンセリングをおこなっている医療クリニックでの施術をおすすめします。
【この記事の監修者情報】 OWLBROW代表 ・看護師歴24年 略歴 2018年~現在まで延べ約10,000人の患者さまの施術に関わる 資格 コメント |