アートメイクのデメリットについて徹底解説!失敗しない施術のコツ

アートメイクのデメリットについて徹底解説!失敗しない施術のコツ

アートメイクとは、針を使ってインクを皮膚に注入し、リップやアイライン、眉などに色をつける施術のこと。肌に色素が入っているので水で濡らしても落ちず、素顔でもメイクしているような状態を保てると人気です。

アートメイクには、次のようなメリットがあります。
・メイク時間の短縮
・すっぴんに自信が持てる
・汗や涙で、アートメイクが崩れない
・タトゥーに比べ、肌ダメージが少ない

しかし、アートメイクにはデメリットもあります。メリットだけでなくデメリットも把握した上で、アートメイクの施術を受けるかどうかを決めることが大切です。

ここではアートメイクのデメリットや考えられるリスクをご紹介。さらに、デメリットを解決するための方法・注意点についても解説します。

アートメイクのデメリットやリスクにはどんなものがある?

現在の医療アートメイクの安全性は高いといえますが、なかには気をつけたいデメリットやリスクもあります。以下は、その一例です。

・色落ちや変色
・アレルギー反応
・施術の失敗
・術後すぐの除去
・術後のケア

どのようなデメリットやリスクがあるのかを把握した上で、アートメイクの施術を受けることが大切です。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

色落ちや変色

アートメイクは、皮膚に顔料を入れて形や色を作ります。しかし、場合によっては色落ちしたり変色したりすることもあります。その主な原因は、肌のターンオーバー(新陳代謝)や顔料が皮膚の奥に入り込むことによるもの。さらには、紫外線のダメージによる劣化でアートメイクの色素が変色するケースも考えられます。

またアートメイクの施術後、色素が定着するまでの2〜3日は、色が濃く見えることが大半です。しかし時間が経つにつれて色の濃さも変化していき、1週間ほどで自然な色になじむものです。
はじめてアートメイクをした方は「色が濃すぎる」と気になるかもしれませんが、数日かけて皮膚が形成されてフィルターとなり次第になじんでいきます。
また、逆に昔のアートメイクの経験がある方の場合、現在の医療アートメイクの仕上がりを物足りなく感じる方もいらっしゃいます。10年前の施術と現代の医療アートメイクの施術の手技、色素が異なる為です。

アレルギー反応

アートメイクに使われる顔料によっては、アレルギー反応を引き起こす可能性もあります。よく見られる症状は、かゆみ・腫れ・発疹です。

顔料には、発色をさせるために極微量の金属が含まれています。そのため、金属アレルギー体質の方は、反応する可能性があります。アートメイクの施術を受ける前に血液検査を行うか、パッチテストを行い、72時間経過しても肌に問題ない状態が確認できてから施術をするのがオススメです。

大抵の場合は、アートメイクを行うクリニックでパッチテストが受けられます。

施術の失敗

施術の失敗
施術者の技術によっては、自分のなりたい形や色とほど遠い仕上がりになる可能性があります。色素は浅すぎず深すぎずの場所に入れるため、経験を積んだ技術が必要です。施術の失敗リスクを減らすためにも、臨床経験の豊富なクリニックを選びましょう。

気をつけたいのは、自分が納得していないデザインなのに「大丈夫です」と言ってしまうこと。妥協したデザインでアートメイクを行い、仕上がりに不満を抱いたとしても、一からのやり直しは難しくなります。肌に負荷をかけた結果、綺麗な仕上がりにならない可能性があるため、自分の好きなデザインを施術者にしっかり伝えましょう。

また希望するアートメイクの形や位置があっても、骨格上の問題で希望通りにできない場合があります。患者さまの希望を尊重した上で、より美しく見えるよう施術してもらうには、しっかりとカウンセリングとデザインを行ってくれるクリニック・施術者を選ぶ必要があります。

除去が難しい

アートメイクは、永久的なものではありません。しかし「形や色が気に入らないから」と、術後すぐに除去することは困難です。

どうしても除去したい場合、レーザーで対応することは可能です。しかし肌に大きなダメージを与えるため、1か月前後は強い炎症や皮膚の剥けた状態が続きます。さらにレーザーは黒いものに反応するため自毛がなくなる可能性もあるため注意が必要です。そうした事態を避けるためにも、アートメイクの形・デザイン・位置は、施術者と一緒に考えて納得してから施術に進みましょう。

施術後のケアが必要

アートメイクの施術後は、軟膏を塗るなどの保湿ケアが大切です。ケアを怠ると、色落ち・炎症・感染といった問題を引き起こす可能性があります。

とくに施術後の軟膏は、埃や外気など外から受けるダメージを軽減する皮膚の役割を果たします。色素の定着にも関係するので、術後はクリニックの指示に従い十分なケアを行いましょう。

リップ・アイライン・眉・部位別に気をつけたいデメリットとは

アートメイクを行う際、部位によって気をつけたいポイントがあります。たとえば、リップやアイラインは皮膚が薄いため、眉よりも痛みを感じやすいものです。痛みを感じやすい方はカウンセリングで相談し、少しでも痛みを和らげる方法で施術してもらうといいでしょう。

ここでは、リップ・アイライン・眉それぞれの気をつけたいポイントについて詳しく解説します。

リップアートメイクのデメリットと注意点

リップアートメイクで気をつけたいのは、口唇ヘルペスです。免疫機能の低下やストレスなど体調が悪いときに、唇が腫れ水ぶくれみたいな小さなブツブツができ、ヒリヒリとした痛みを生じます。

リップアートメイクは唇に一時的なダメージを与えるため、口唇ヘルペスにかかった経験のある方は、発症のリスクが高いと言えるでしょう。

アイラインアートメイクのデメリットと注意点

アイラインアートメイクのデメリットと注意点
過剰な色素の注入や色素を入れる部位によっては、ドライアイになる危険性があります。アイラインのアートメイクは、このようなリスクや注意点を丁寧に説明してくれるクリニックを選ぶことが大切です。
経験の浅い施術者が麻酔をおこなった場合、麻酔が眼球まで侵入し、角膜炎を引き起こす可能性もあります。カウンセリングで十分な説明をしてもらえるかを確認し、信頼のおけるクリニックで施術するようにしましょう。

眉アートメイクのデメリットと注意点

眉に限らず、簡単にアートメイクは消せません。1年、2年と経てば色は落ちていきますが、簡単に消すことはできないため注意が必要です。レーザーでアートメイクを消すことは可能ですが、肌にダメージを与えるとともに除去するための費用もかかります。

眉は、少し足りない程度で施術していきましょう。最初から過剰に色素を入れてしまうと、2回目以降のアートメイクでの修正が難しくなります。2回目以降の施術で、「もう少し太くしたい」「濃くしたい」といった微調整が可能になります。

アートメイクのデメリットの解決策・注意点は

・色落ちや変色
・アレルギー反応
・施術の失敗リスクの低下
・アートメイクを除去したいとき
・術後のケア

ここでは、アートメイクでよく見られるデメリットの解決策や注意点を解説します。対処法などを把握し、安心してアートメイクを楽しみましょう。

色落ちや変色の対処法

色落ちや変色の対処法
アートメイクの技術や臨床経験によって、色持ちの良さが左右されます。十分な実績のあるクリニックであれば、最も良い場所をピンポイントで見つけて色素を入れるため、アートメイクを長持ちさせられるでしょう。経験豊富なクリニックを選ぶのがオススメです。

アートメイクの色持ちを良くするには大切なのは、次のポイントです。
・術後は濡らさない
・ターンオーバーの周期を早めない
・ダウンタイム中のケア

これらを意識することで、アートメイクの色落ちや変色がなくなり、綺麗な状態をキープすることにつながります。一つひとつ確認していきましょう。

術後は濡らさない

施術後、洗顔やお風呂で施術した部位を濡らすのはNGです。濡らさない期間はクリニックによって異なりますが、当院の場合、24時間は施術した部位を濡らさないようにお願いしています。

だからといって、何日もそのままだと皮脂が増えて油分が溜まります。その結果、油分が皮脂と色素を一緒に落としてしまい、色素の定着を悪くしてしまいます。24時間はそのままで過ごし、翌日以降は、処方された薬や水洗いで施術した部位を清潔に保ちましょう。

ターンオーバーの周期を早めない

新しい肌に生まれ変わる「ターンオーバー」ですが、アートメイクではターンオーバーの促進は、色落ちや変色の原因になる場合があります。古い表皮が落ちるときに注入した色素も一緒に落ちるため、アートメイクの仕上がりを長持ちできません。

ターンオーバーを促進させるピーリングや基礎代謝をアップする運動などは、術後2週間〜1か月程度は控えるようにしてください。

ダウンタイム中のケア

ダウンタイム(施術してから回復するまでの期間)は、施術した部位によって、以下のように異なります。

・リップ:1〜2週間
・アイライン:2〜3日
・眉:ほとんどなし

ダウンタイム中は施術部位を優しくなでるように洗い、肌を清潔に保ちましょう。また、クリニックから保湿ケア用に軟膏が処方されるため、1週間ほど軟膏を塗り、施術部位に潤いを与えてください。

アレルギー反応への対処法

クリニックによっては、アレルギーの確認なしで施術を進めるところもあります。アートメイクの顔料には極微量の金属が含有されています。金属アレルギーをお持ちの場合、アレルギー反応が起きる可能性があります。

また、自分が金属アレルギーだと知らないケースもあるため、施術前にパッチテストを受けることも予防のひとつです。

施術の失敗が起きないためには?

自分が「どのような形・色になりたい」のかを伝えて、一緒に考えてくれるクリニックで施術しましょう。

「これしかできません」「こっちの形にしましょう」など、施術者の独断で施術を進めようとするクリニックも存在しています。そのようなクリニックで施術を受けても、満足できる仕上がりにならないことがほとんどです。自分の気持ちを伝えて、しっかり受け止めてくれるクリニックであれば、施術の失敗リスクを軽減できます。

また技術経験だけでなく、丁寧なカウンセリングが行われるクリニックを選ぶことも施術失敗の回避に繋がります。なんでも肯定的な返事をするクリニックは避けた方がよいでしょう。

たとえば、眉を左右対称にしたいと思っても、人の顔は左右対称ではないので完全に左右対称にするのは難しいのが事実です。そうした本当のこともきちんと伝えてくれるクリニックの場合、その人の骨格に合わせた最適な位置や形を比率をとって提案してくれるでしょう。

除去したい場合の対処法

除去したい場合の対処法
「イメージと違った」「デザインを変えたい」など、施術後すぐにアートメイクを除去したい場合は、レーザーで対応できます。ただし、レーザーは皮膚に大きな負担を与えるため、施術後、肌が荒れる可能性があります。

アートメイクは除去しないのが望ましいので、カウンセリングはじっくり時間をかけて行い、納得のいく形やデザインなどを決めましょう。口頭で伝えるのが難しい場合は、なりたいイメージに近い写真や雑誌などを見せれば、施術者にも伝わりやすくなります。

施術後のケアのコツ

施術後は部位を清潔に保ち、菌が入らないように注意しましょう。施術後の部位はデリケートな状態なので、汚れたままだと菌が繁殖しやすくなるからです。薬を塗る前に患部を水洗いし、施術した部位を綺麗に保つことが大切です。

施術後、数日でかさぶたができますが、無理に剥がすことは控えてください。自分で剥がすと、施術した部位の治りが遅くなり、色素も定着しにくくなります。かさぶたは術後1週間前後で自然と剥がれ落ちるので、触らずにそのまま待ちます。

現在の眉の医療アートメイク技法は、昔の施術に比べ皮膚への負担は少なくなっています。
過剰なかさぶた形成などはありません。3Dの場合、粉をふく程度です。

アートメイクをするなら信頼できるクリニックを選びましょう

アートメイクの施術を受けるなら、アートメイクのデメリットやリスクについて事前に調べておきましょう。デメリットとメリットを比較し、自分にとってどれだけ得られるものがあるかを、把握してから施術を受けることが大切です。

自分の希望を尊重しながらカウンセリングを実施し、最適なアートメイクを一緒に決めてくれるクリニックをおすすめします。

【この記事の監修者情報】

ロダムアートメイクアカデミー日本校代表講師

平松 あい

・看護師歴24年
・美容看護師歴18年
・アートメイク施術歴13年
・アートメイク講師歴2年

略歴
2004年 美容医療看護師へ転職
老舗美容クリニックで美容看護業務に従事
2009年 アートメイクを学ぶ
2018年 浦和第一美容クリニック開業・立ち上げ関与
2018年 更なるアートメイク技術を求め渡韓
EMBO技法・パウダー技法などの技術を習得
2019年 INTERNATIONAL BODY ARTCONTESTに出場
GRANDPRIX受賞
2020年 Rodam artmakeup academy実技講師
2022年 浦和第一美容クリニックとRodam artmakeup academyが提携し、日本校代表講師となる

・2018年~現在まで延べ約10,000人の患者さまの施術に関わる
・毎月のアートメイク施術件数 平均200件
・ロダムアートメイクアカデミー日本校代表講師として技術指導に従事、スクール生を輩出

資格
看護師

コメント
患者さまの不安や悩みを取り除き、不利益のないようカウンセリングに力を入れています

 

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