アートメイクに対して、次のような心配事を抱える方は多いのではないでしょうか。
・アートメイクを受けたら眉毛が抜ける?
・自眉が濃い場合、アートメイクを受けられない?
・アートメイクを受けたあとの自眉のお手入れは?
気になる悩みを解消することで、安心してアートメイクを受けられ、すっぴんのときでもきれいな眉を楽しめます。
この記事では、眉アートメイクを受けたあとの自眉についてご紹介します。また、自眉が濃くてもアートメイクを受けられるかどうかの解説もしていますので、参考にしてください。
眉アートメイクをしたら眉毛は抜ける?
アートメイクの施術を受けても、眉毛が抜けることはありません。
医療アートメイクの色素を定着させる層と毛根がある位置が異なるため、眉毛に影響を与えることはありません。アートメイクは表皮(基底層)に色を入れますが、毛根は基底層よりもさらに深い真皮層にあります。
医療アートメイクの針が真皮層に届くことはないので、自眉が抜ける心配はありません。
眉アートメイク後、眉毛は生えてくる?
医療アートメイク後も眉毛は生えてきます。
ただ、施術の最中に器具が触れて眉毛が切れる場合があります。時間の経過とともに、毛は生えてきますので、ご安心ください。
眉アートメイクにはどんな技法があるの?
眉毛が濃い・薄い場合であっても、アートメイクの施術は可能です。とはいえ、なりたい眉や施術内容ごとでできる・できないがあります。
眉アートメイクには、主に次の技法があります。
パウダー
ペンシルで描いたような仕上がりです。ほかの技法よりも立体感は少ないですが、すっぴんのときもアイブロウをしているようなデザインに見せます。
3D
1本1本毛を再現して自眉に近い毛並みに見せる技法です。ご本人の自眉に合わせて施術を進めますので、自然な仕上がりを楽しめます。パウダーよりも立体感が出てお化粧感がないため、男性の多くは3Dを選ばれています。
4D
パウダーと3Dを合わせた技法です。3Dで自眉に近い自然な流れを作ったあとに、パウダーで色を入れていきます。
ヘアストローク
毛並みをマシンで1本1本作る技法です。無数の点で、線を作ります。皮膚の損傷がもっとも少ない技法です。
※アートメイクのデザインや技法についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事も合わせてご覧ください
アートメイクデザインの基礎知識-美しく自然な仕上がりを実現する方法
どんな自眉でも眉アートメイクはできる?眉の状態に適した技法は?
たとえば、眉の濃い方はふんわりとした眉に仕上げるパウダーが向いていますが、毛並みを整える技法は向いていないことがあります。
一方で自眉の少ない方やほとんどない方は、比較的自由なデザインが可能です。とはいえ、3Dのみでは立体感が弱いことがありますので、4Dやヘアストロークで立体感を出します。
形・デザインなど、ご自身の選択するもので技法に向き・不向きがあります。しかし、ご本人の自眉に合わせて施術をする方が、きれいな仕上がりです。
以下では、技法ごとにおすすめする眉毛やタイプを解説しますので、詳しく見ていきましょう。
パウダー
パウダーは次のような方に向いています。
・自毛の濃い方
・毛が全体的に濃い方
・昔のアートメイクが残っている方
・お化粧感のほしい方
メイクをしたような仕上がりを希望される方は、パウダーをおすすめします。また、朝のメイクを時短できますので、忙しい時間のメイクを楽にしたい方にも向いています。
3D
3Dは次のような方に向いています。
・全体的に毛並みがほどほどにある方
・自毛があまり強すぎない方
・肌の色が白い方
肌の色が黒い方や日焼けした肌の方は、3Dだと完成した眉が見えにくいことがありますので、4Dやヘアストロークなどの施術をおすすめします。
また脂性肌の方も肌なじみが悪いため、施術が向いていないことがあります。一方で普通肌の方は、3Dできれいな眉を作れます。
4D
4Dは次のような方に向いています。
・自毛がやや強い方
・眉尻に毛のない方
・立体感を出したい方
・お化粧感を出したい方
4Dは毛の少ないところに立体感を出し、自然な眉毛を再現します。ナチュラルな眉に仕上げつつ、ほどよいお化粧感を出したい方におすすめです。
ヘアストローク
ヘアストロークは次のような方に向いています。
・自毛の強い方
・眉尻から毛のない方
・立体感がほしい方
・最新技法を試したい方
ヘアストロークは、医療アートメイクのなかで最も新しい技法。毛並みに強弱をつけながら、自然で立体感のある眉毛に仕上げます。ほかの医療アートメイクよりも、ナチュラルに見せられますので、すっぴんでも眉毛が浮かない自眉に近いデザインを作りたい方におすすめです。
※以下の記事では、ヘアストロークについて解説していますので、参考にしてください。
医療アートメイク最新技法|ヘアストロークなら限りなく本物に近い眉を再現できる【看護師監修】
眉アートメイクの施術の流れ
アートメイクの施術の流れはクリニックごとで異なります。当院での施術の流れは以下のとおりです。
1.カウンセリング
仕上がりを左右する大切な工程です。ご本人の希望するデザインやお仕事などをお聞きし、施術者と一緒に最適な眉デザインを見つけます。
2.1次麻酔
塗る麻酔を使い、表皮の感覚を鈍らせます。
3.デザイン
お顔のパーツを測定し、左右バランスを見ながらご希望した形になるようにデザインしていきます。
4.2次麻酔
特殊な麻酔を使用し、再度施術する部位に麻酔をかけます。2次麻酔では表皮ではなく、真皮浅層に入れることで、痛みの少ない施術が行われます。
5.施術
決定したデザインをもとに、色素を定着させていきます。
6.術後のケア
施術後2〜3日程度は眉の色が濃く感じますが、時間とともに自然に色は落ちていきます。術後1週間たったころには、アートメイクの色がきれいになじんでいます。
施術後、24時間は施術部位を濡らさないようにお過ごしください。24時間経過したあとは、クリニックで処方された薬や水洗いをして、施術部位を清潔に保ちましょう。
当日は自眉を整えた方がいい?
施術当日は自眉を整えず、そのままの状態でお越しください。
医療アートメイクでは、活かせる自毛は施術で使用していくため、そのままの来院が望ましいです。施術をしながら眉毛を整えていきますので、施術後はきれいな形の眉に仕上がっています。
眉アートメイクのダウンタイム
施術後の皮膚はダメージを受けている状態です。ダメージを受けた皮膚が回復するまでの期間をダウンタイムといいます。
眉の場合、ダウンタイムはほとんどありません。術後、半日〜1日程度は赤みが出る場合もありますが、痛みや腫れはほとんどないことが特徴です。
ただ、術後2〜3日ほどは眉の色が濃く、4〜5日でかさぶたが自然と剥がれ落ちていきます。
眉アートメイク後の自眉の手入れ方法
医療アートメイク後も自毛は生えたり伸びたりするため、お手入れが必要です。アートメイクの形を基準に、カミソリやシェーバーで剃ったり眉バサミで整えたりします。
そのほか、気をつけたいことについて以下で詳しく見ていきましょう。
カミソリやシェーバーは使える?
施術後、1週間程度はカミソリやシェーバーの使用をお控えください。この時期は施術を受けた部位の皮膚が回復していない状態なため、カミソリやシェーバーによって傷が悪化する場合があります。炎症を起こしたり細菌が入りやすくなったりしますので、施術後1週間は使わないようにしてください。
またカミソリを使用する際は、アートメイクにカミソリが当たらないように気をつけましょう。眉アートメイクのところに傷をつけてしまうと、代謝が促されて色素が外に追い出されてしまい、色持ちが悪くなる場合もありますので注意してください。
施術直後に眉メイクはできる?
施術後にパウダーメイクを足したい方もおられますが、眉メイクも施術後1週間ほどはお控えください。
個人差がありますので、皮膚の状態を確認してから眉メイクを行うようにしましょう。
1回の施術で長持ちしないのはなぜ?
アイラインやリップと比べ、眉は消えにくい部位ですが、1回目のアートメイク施術後の1週間で残る割合は6割ほどです。なかには3割程度しか残らない方も見られます。肌のターンオーバーに伴い、1か月後には色がかなり薄まります。
1回のアートメイクだと、色素の定着が悪くきれいな形を保つことができません。色持ちを良くして、きれいな状態を保つためには2回以上の施術が必要になるのです。
2回目の施術のタイミング
1回目の施術から30〜40日前後で、2回目のアートメイクを受けられます。とはいえ、皮膚の回復状態は個人差がありますので、肌の状態を確認してから2回目の施術が行われます。
眉アートメイクの持続期間
持続期間は技法によって違います。
・3D:6か月〜1年半程度
・4D:1〜2年程度
・ヘアストローク:2〜3年ほど
眉アートメイクが長持ちする方法
アートメイクを長持ちさせる主な方法は以下のとおりです。
・アフターケア
・過剰なピーリングをしない
・臨床経験豊富なクリニックを選ぶ
それぞれの特徴を順に見ていきましょう。
アフターケアを忘れない
術後1日程度、赤みが出ますが、自然と落ち着いていきます。また、かさぶたも術後1週間程度で剥がれ落ちていきますので、触らずにそのままお過ごしください。
無理にかさぶたを剥がすと、皮膚に刺激を与えてしまい皮膚の回復が遅くなる場合があります。そのため、無理に剥がさずに過ごすようにしましょう。
そしてクリニックから処方されるお薬で、1日2回塗布して保湿ケアをしてください。皮膚にうるおいを与えることにより、蓋の役割を果たします。外部刺激から皮膚を守り、炎症や細菌の侵入を防ぎましょう。
過剰なピーリングはしない
ピーリングは古い角質を落とし、新しい皮膚へ生まれ変わるターンオーバーを促します。ターンオーバーの促進は、きれいな肌を保つために欠かせないものですが、アートメイクの場合、ターンオーバーの周期が早いほど色持ちを悪くします。
ターンオーバーで新しい皮膚へ生まれ変わるとき、古い皮膚と一緒に色素が剥がれ落ちてしまいます。そのため、ターンオーバーを促すピーリングの使用も注意が必要です。
施術後、最低2週間・平均1か月ほどはピーリングの使用をお控えください。
臨床経験豊富なクリニックで施術を受ける
施術者の技量によって、アートメイクの色持ちは違います。
そもそもアートメイクは、深くも浅くもない場所に色素を注入します。適切な場所に色素を注入できた場合、きれいな形を長持ちさせられるのです。
一方で浅いところに色素を入れると、肌のターンオーバーにより、色素が早く抜けてしまい色持ちが悪くなります。
良い場所は一人ひとり異なります。臨床経験豊富な施術者の場合、患者さまの肌質・皮膚の厚さを確認した上で適切な場所に色素を注入しますが、経験の浅い施術者だと良い場所を見つけられないことがあります。
臨床経験は施術に大きく関係しますので、クリニックを選ぶ際は臨床経験をチェックしましょう。
※アートメイクを長持ちさせる方法についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください
アートメイク1回目は何ですぐ消える?看護師が教える「長持ちさせる方法」とは
安心・安全なアートメイクを受けるためにクリニック選びは慎重に決めましょう!
アートメイクは、医療クリニック・メディカルクリニックと名乗るところでしか施術を受けられません。医療機関以外の場合、適切なケアができず肌トラブルを引き起こすことがあります。
安心・安全なアートメイクを受けるためには、医療クリニック・メディカルクリニックと名乗るクリニックを選びましょう。
またクリニックを選ぶ際は、臨床経験や症例写真も確認することをおすすめします。症例写真は自分の希望する眉デザインと近いものがあるかどうか知ることができ、失敗のリスクを減らせるでしょう。
【この記事の監修者情報】 OWLBROW代表 ・看護師歴24年 略歴 ・2018年~現在まで延べ約10,000人の患者さまの施術に関わる 資格 コメント |